子どもの頃、夜寝る前に読んでもらう絵本が毎日楽しみでした。
絵本の中で繰り広げられるストーリーにワクワクしながら、気がつけばスヤスヤと心地よい眠りに落ちていたものです。
昔買ってもらった絵本を久しぶりに読んでみると、子供の時には感じなかった気づきがあったり新たな発見があって、意外と大人でも楽しめるものなんだな、と感じることはないですか?
今回は、そんな絵本の魅力にとりつかれたスタッフが大人も一緒に楽しめる絵本を提案する、「子どもの本専門店 メリーゴーランド京都店」さんをご紹介したいと思います。
「本」へのこだわり
子どもの本専門店 メリーゴーランド京都店は、三重県四日市市にある「子どもの本専門店 メリーゴーランド四日市店」の姉妹店にあたります。
今回お話を伺ったメリーゴーランド京都店の店長である鈴木潤さんは、元々四日市店のスタッフでしたが、2007年に京都店のオープンに際して京都に移り住んでこられました。
転居を伴ってまでメリーゴーランドで働き続けることを選んだのは、シンプルに「面白い」から。
動画や電子書籍といったツールが増え、絵本に限らず「紙媒体」そのものが衰退しつつある現代。その中であえて「本」にこだわり、挑戦し続けているメリーゴーランドの考え方が好きなのと、自分自身が人にとって「本」は必要不可欠な媒体だと感じているからなんだとか。
時代と共に多くが変化していくものですが、失くしてはいけないものもある。紙の本でしか味わうことのできない世界もそのひとつなのではないでしょうか?自分の手で開いてページをめくり、ボロボロになるまで絵本を読んだことがない、というのは何だか味気ないように感じます。
レトロなビルの一角に佇むお店
メリーゴーランド京都店は、京都・四条河原町を少し南に進んで東側にあるレトロなビルの5Fにあります。こちらのレトロなビルである壽ビルディングは昭和2年に建設され、平成27年に登録有形文化財として登録された由緒ある建造物なのです。
「良いものは残していきたい」というメリーゴーランドの想いともリンクしているように感じますよね。
お店の中に入ると、天井いっぱいにまで積み上げられた本たちに圧巻!約4000冊はあるという絵本を中心とした本たちがズラリと立ち並びます。
隣はギャラリーになっており、様々な展覧会やイベントが開催されています。
毎月会員さんに向けて発行している「メリーゴーランド新聞」。スタッフお薦めの本の紹介やスタッフの子育てコラム、クスッと笑える4コマ漫画まで、メリーゴーランドらしい時間を味わえる内容になっています。毎月スタッフが手書きで原稿を書いていると言うから驚きです!※全国どこでも郵送配布可能ですので、興味のある方はメリーゴーランド京都までご連絡ください♪
”オススメしたい!”と思う本しか売らない。
本の仕入れは、メリーゴーランド各店で独自に行っており、それぞれのお店で「オススメしたいもの」をセレクトして並べています。
「オススメしたい」とは、つまり自分が好きな本だということ。
なので、メリーゴーランド京都店には、いわゆる”ベストセラー”というものは並んでいません。誰もが欲しがる本や流行りの本は、他の大きな書店さんが扱っているはず。メリーゴーランド京都店では、ここにしかない本やここに行けばあるかも?!といった本を取り扱うことができたらいいな、と考えています。
また、先ほど「絵本を中心とした」という言い方をしましたが、「子どもの本専門店」と言えども、扱っている本は絵本だけではないのです。
大人向けの文庫本や雑誌等も実は置いてあります。
訪れるお客様はお子様連れだけでなく、老若男女様々。
お子さま連れの方もそうでない方も、ここにしかない魅力的な本にきっと出逢えることでしょう。
「良い本」とは何か。
そんな難しい質問を鈴木さんに投げかけてみました。
鈴木さんの答えは、「何度も読み返したくなる本」でした。
例えば子供の頃に読んでいた絵本も、子供の時に感じたものと高校生になった時に同じ絵本を読んで感じるものとでは全然違うものになっています。また、大人になってから改めて読み返した時に「あ、こういう意味も込められていたのかな?!」と気づくこともしばしば。
自分の成長と共に感じ方も変わり、同じ本なのに吸収するものが違ってくるのです。
「久しぶりに読んでみたいな」と思える本や、「いつか子供や孫にも読ませてあげたいな」と思える本をたくさん提供していきたい。
それこそが本の良さなのではないでしょうか。
1回読んだら終わり、ではなく、ふと目に留まった時に手に取って読むことができる。その繰り返しを楽しんだり、ページをめくるたびに子どもの頃の記憶が蘇る。絵や本の臭いに懐かしい感情を抱く・・・。
メリーゴーランド京都店には、そんな「良い本」が溢れています。
親子代々。
メリーゴーランド京都店の目標は、できるだけ長く継続すること。
鈴木さん自身、小さい頃メリーゴーランド四日市店にお母さんと一緒に何度も訪れ、絵本を買ってもらっていたそうです。
大人になったら自分の子供を連れてこよう、そう思える本屋さんでした。
ですから、今お母さんに連れられて来ている子供たちが大きくなって、鈴木さんのように「あの本屋さんに行ってみよう!」と思ったときに無くなっていたら悲しい気持ちになってしまう。
そうならないように、少しでも長くここにあり続けていたいのです。
いかがでしたか?
実際に訪れてみると、たくさん並んだ絵本たちを見ながら「あっ!この絵本昔好きだった!」と、何冊も手に取ってしまいたくなる場所でした。
ページをめくると、一瞬にして子どもの頃の記憶が蘇り、懐かしくて温かい気持ちにさせてくれます。
あなたが好きだった絵本も、きっとあるはず。
是非一度見つけに来てみてください。
<子どもの本専門店 メリーゴーランド京都>
〒600-8018
京都市下京区河原町通四条下ル市之町251-2
寿ビルディング5F
営業時間 11:00〜19:00
定休日 木曜日
https://www.mgr-kyoto2007.com/
<子どもの本専門店 メリーゴーランド四日市>
〒510-0836
三重県四日市市松本3-9-6
営業時間 10:00〜19:00
定休日 火曜日
http://www.merry-go-round.co.jp/