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やわらかな時間が流れるお花とおやつのお店

「花屋にち」さん

こんにちは。
kirarioインテリアの北村です。

京都、堀川今出川を西に入った住宅街のなかに植物で囲まれた小さな古民家があります。
「にち」の文字とお花が描かれたのれんをくぐり、入り口から中をのぞくと「こんにちは」とやさしく迎え入れてくれる声が聞こえます。
今回取材した「花屋にち」さんは、ご主人の西村宏紀さんと奥さんの西村ゆりさんのお二人ご夫婦で開かれた小さなお花屋さんです。

私自身、以前お正月のしめ縄飾りを探していた時にお客さんとしてお世話になったことがあり、お店全体に流れるやわらかな空気や古民家の中に置かれた植物やお花の数々が印象的だったので今回取材させていただきました。

みなさんにも「花屋にち」さんのやわらかくあたたかな空気が伝わればいいなと思います。


お二人の出会いから生まれた小さなお花屋さん





「奥さんに出会ってやりたかったことを思い出しました。」と話されるご主人の西村宏紀さん。
宏紀さんは以前、お花屋さんに勤めていて「いつかは独立したい。」と思い仕事に励んでいらっしゃいましたが、日々の忙しさに追われて「独立したい」ことを段々と忘れてしまったそうです。

そんな中、宏紀さんのお友達の喫茶店で音楽と朗読のイベントが開かれました。
そこで朗読をしていた方がゆりさんで、お二人が初めて出会われたきっかけになったそうです。
ゆりさんと出会い、交流を深めていくうちに「そうだ。僕は自分の花屋さんがやりたかったんや。」と思い出し、結婚と同時に2013年の1月に「花屋にち」さんをはじめられたとのことです。



お店ができた当初は「あのご夫婦は食べていけてるんか?」と心配したご近所の方が余ったおかずなどおすそ分けしてくれたそうです。
お店の入り口が常に空いているため、ご近所の方とも気軽にあいさつを交わすことができ、段々と地域の方の生活を彩る町の花屋さんになっていったと仰っていました。

名前の由来は夢の女の子から



お店の名前の由来は、宏紀さんが見た夢の中の女の子からとったとお話されていました。
お二人が出会われたころ、「お店の名前はなににしようか。」と色々と考えていましたが、いい名前が思いつかなかったそうです。
そんなある日、宏紀さんが夢を見ます。
2~3歳の女の子が出てきて、「お嬢ちゃん、かわいいね。お名前は?」と尋ねたところ、「西村にち!」と答えてくれました。
後日、ゆりさんにお話をしてお二人とも「にち」の名前が気に入り店名になったそうです。
夢の女の子からお店の名前が決まったエピソードが、まるで絵本みたいで素敵です。



「花屋にち」さんののれんはゆりさんの手作りです。
光を通す柔らかい色合いがお店の雰囲気ともマッチしています。

古民家と植物と手作りが織りなすやわらかな空間





築70年以上(正確な年数は不明)、元々住居物件だった場所を宏紀さんご自身で改装し、店舗兼住居として「花屋にち」さんを開かれました。
土間から上がったところにはもともと畳があったそうですが、宏紀さんご自身で足場板に替えられたそうで、「案外やってみたらできましたね」と軽々と話されていました。もともとそこにあったような仕上がりになっていて手作りとは思えないレベルです!





「お向かいさんえらい斜めに傾いてるな、と思ってたらこっちが傾いてたんですね(笑)」と楽しく話される宏紀さん。
ラッピングペーパーも転がってしまうため、棚の上に収納場所を作られました。
店内にはお二人の手作りと工夫があふれています。





古い梁や柱の残る店内には、青々とした小ぶりの観葉植物が置かれています。
「なるべく買いやすい、扱いやすい植物を置くようにしています。」と話される宏紀さん。





天井からはいくつもの自家製のドライフラワーがつるされています。
古い建物とドライフラワーなんともノスタルジックな雰囲気で素敵ですね。

やさしさが詰まった星雲おやつ



オープンから半年遅れてゆりさんも勤め先を辞め、「花屋にち」さんでのおやつの販売を始められました。
「星雲おやつ」と書いて「ほしぐもおやつ」と読みます。

小さいころからお菓子作りが好きだったゆりさん。
勤めている間も週末にお菓子を焼いてお知り合いにプレゼントされたりしていたそうです。
宏紀さんがお店を始められてから「今日はこんなお客さんが来たよ」とお店の話を聞くうちに「そっちのほうが楽しそうだな」と思われ、自分にできるおやつ作りを始められたと仰っていました。



「星雲おやつ」はゆりさんが手作りされている植物性のおやつです。
ゆりさん自身幼いころに卵や乳にアレルギーがありそのご経験から、動物性食物にアレルギーがある人も安心して食べられるような植物性のおやつを作られているとお話しされていました。

「星雲おやつ」の名前の由来は、旅先での詩との出会いだったそうです。
ゆりさんが東北の宮沢賢治ゆかりの土地を旅行されたときに、詩の一説に「星雲」の文字を見つけられ、「なんてきれいな文字なんだろう」とそのきれいな文字が心に残ったと仰っていました。
きれいな文字にやわらかい読みの「ほしぐも」を合わせ、「星雲おやつ」と名付けられたとのことです。



おやつの名前を書いた札や包装紙、ホームページのイラストもゆりさんが描かれています。やさしい絵のタッチが素敵ですね。



いかがでしたでしょうか?
お二人の手作りとやさしさが詰まった「花屋にち」さんをご紹介しました。
「星雲おやつ」は月に1度のおやつ便もお届けされています。
ぜひホームページでチェックしてみてくださいね。

<花屋にち>
〒602-8423 京都府京都市上京区藤木町787−1
地下鉄「今出川駅」より徒歩10分 バス停「堀川今出川」より徒歩3分
電話:075-432-8572
営業時間:9時から18時まで
定休日:日曜日
ホームページ:http://hanayanichi.moo.jp/

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