皆さんは、お茶の種類が3000種類以上あることをご存じでしょうか?私は、こんなにも多くの種類があるとは思ってもいませんでした。現在も、新種の茶葉が続々と登場し、未知の世界が広がり続けているそうです。
今回は、一つ一つのお茶の個性を見て、触れて、嗅いで、感じることが出来る「7T+(セブンティープラス)」の中野さんへお話しを伺いましたよ。スタイリッシュなタイルのテーブルには、70種類以上の茶葉が並び、色んな種類の茶葉を比べて、“とことん迷うこと”が楽しめます。
「7T+」がお届けする「7つのお茶」のお話しや茶葉、お店の魅力などをお聞きしましたので、ぜひご覧下さい。
茶葉専門店だけれど、他が扱ってないものも取り入れたお店にしたい
阪急京都河原町駅と烏丸駅間の綾小路通りに、「7T+(セブンティープラス)」はあります。一目見て、お茶に関する何かがあることが分かる【茶】のライトが目印になっていますよ。
元々、オーナーの中野さんは17年程前から出町柳の近くにある中華料理店を営んでいました。シェフの腕が良かったこともあり、もっと魅力のあるお店にするために飲み物にも力を入れ、中国茶の買い付けをし始めたことから、お茶に触れる機会が増えていきます。そこから段々と、中国茶の魅力に取りつかれた中野さんは、お茶そのものにも関心が出始めていきました。その後、中野さんが経営する中国料理店にて、お茶の多種提供・販売、卸売を開始されました。そこから同時に日本茶を海外に紹介する機会が増えてきたこともあり、お茶単体でも仕事が出来そうだなと手ごたえを感じられたことから、「7T+」をスタートされました。
中野さんは、「飲食店での仕事は楽しかったけれど、中華料理を僕が販売しなくても、美味しく魅力のあるお店はたくさんあります。一方、お茶に関しては意外とよく知られていないこともあり、売り方や見せ方、紹介の仕方次第でまだ予知があるかもと思ったんです。」とお店を開いた経緯を教えてくれました。
そんな中野さんの考えから、「7T+」はお茶に関心が持てるような工夫や茶葉の魅力を、より感じることのできるお店となっています。
専門店というと、「紅茶の専門店」「中国茶の専門店」「台湾茶の専門店」などがあります。「日本茶の専門店」と聞くと、煎茶や緑茶が売られているお店を想像しますよね。そのように、静岡茶や八女茶などと農園別で販売をされているところが多くあります。中野さんは、日本で作られた烏龍茶(中国茶)のことを和烏龍茶(日本産の烏龍茶)と呼び、日本で作られた紅茶を和紅茶と呼ぶのになぜ日本茶の分類に入ってこないのだろうと思い、他国で生産された茶葉の産地を知れたり、味や匂いを知れたりと深堀が出来るようなお店を目指されています。
和烏龍茶がそうであるように、日本茶としては売られているが専門分野の方しかご存じでなかったり、どんどんと新しい茶葉や品種が登場することもあり、あまり流通されていないことも多いそうです。そういったことから、中野さんは日本茶店、中国茶店などと専門的に区別せずに、いろんな産地・種類の茶葉を紹介出来るようなお店を目指されています。
無限にある茶葉から選りすぐった茶葉たち
中野さんは、以前中国へ茶葉の買い付けに行った際、お茶屋の方に「どんなものがある?」と伝えると、「2000件以上集まっているお茶屋の中から、どんなものがあってどれがいいなんて、一日二日で分かるわけがない。中身も缶に入っていて見ることも出来ないよ。」という答えが返ってきて、ある程度知らないと買えないことに気づかされ、茶葉について研究されたとお話しされていました。
「7T+」の名前の由来は、“7”は「7つのお茶」という7つに分類されている茶葉のことを示します。「六大分類法」という“緑茶” “白茶” “黄茶” “青茶” “紅茶” “黒茶”と【茶葉の製法や品質】で6つに分けた分類法に、「7T+」は7つ目として“茶外茶”・“花茶”を追加しました。
“茶外茶”とは、茶葉を使っていない「玄米茶」「麦茶」などのことを示します。“花茶”は、「金木製」や「バラ」など花を使用している茶葉となります。
“T”は、ティー・お茶という意味になり、“+”は、飲む以外のことを意味します。飲む以外のことと言えば、「食べること」に着目し、今後はふりかけを販売したいと教えていただきました。全量摂取したほうが、茶葉に含まれているビタミンやミネラル、食物繊維などをしっかりと摂取出来るそうです。そのような栄養分は70%も茶葉に残ってしまうため、飲むだけでは摂取が難しいため、他の可能性を見出せるように、中野さんは日頃から研究をされています。
茶葉の個性を感じて、良いと思ったものを購入してほしい
「7T+」では、お客様に茶葉の個性や特徴をよく知ってもらえるような工夫が施されています。例えば、茶葉を選ぶときに必ず確認してしまうのは金額ですよね。高い・安いで判断してしまうことにより、「安い金額だから味が安っぽい、高いから高級感がある」と脳が誘導されてしまうことから、わざと金額や茶葉の名前を記載していません。純粋に茶葉の匂いや手触り、味を楽しんでもらい、気に入ったものや個性を選んでもらって、お買い物してほしいという中野さんの想いが感じられます。また、たくさんの種類のお茶を飲むことはかなりの時間がいるので、お試しパックで2~3回ポットに注げるくらいの量を、お手頃価格で販売されています。「どんなに説明を聞いても、飲んだ方がお客様ご自身の好みも分かりますよね。」と【茶葉の個性】を実際に体験してほしい気持ちが見られます。
※スタッフの方へお声掛けいただけますと、試飲も可能です。詳しくは、「7T+」のスタッフ様へお申し付けください。
もちろん、お店でも価格や内容が分かるように、茶葉の容器の底にはQRコードがあります。そのQRコードを読み取るだけで、商品名や金額、産地や茶葉の内容が確認出来ます。
私も、茶葉の匂いを片っ端から嗅いで、いろんな種類の茶葉本来の匂いを感じ、スマートフォンでも確認させてもらいましたよ☆彡玄米茶が好きなこともあり、「玄米茶のような匂いがするからこれにしよう」と手に取ってみたところ、本当に玄米茶だったので自分自身の嗅覚にも驚きました!(笑)
お茶の入れ方は様々
茶葉の種類だけでなく、入れ方も無限にあります。中野さんは入れ方について聞かれた際、「小さなポットでの入れ方」、「大きいポットでの入れ方」、「蓋碗(がいわん)を使う入れ方」の3種類をお伝えしています。急須がなくても耐熱のコップ2つさえあれば簡単に出来ますよと教えてくれましたよ。また抹茶の話をしている際には、吉〇(某牛丼屋)のお茶碗を持って来られて、「抹茶用の器を持ってなくてもいいんです。僕はいつもこれで抹茶を飲んでます。」と中野さんのおちゃめな姿に笑ってしまいました。(笑)
商品パッケージの裏にも、お湯の温度や配分、浸出時間が記載されていますのでとても親切です。
店内にも可愛いこぢんまりとした急須や、竹の茶杓なども販売されていますよ!
どんな方でもお茶に関心を持ってもらえると嬉しい
中野さんは「お茶を全く知らない方が、うちをお茶の入り口としてもらい、中国茶や紅茶、日本茶など様々な茶葉に興味を示してもらい、その方が興味を示されたお茶をお伝えできたらいいと思っています。そういった方たちの、羅針盤・ナビゲーターとして、またマニアックな方ももちろん大歓迎ですので、情報共有が出来る場にしていきたいです。」と仰っていました。
いかがでしたか?
ようやくお店に足を運ぶことが出来るようになってきた今、マニアックな方はもちろん、全く茶葉について知らない方も、中野さんと一緒にいろんな「茶葉の個性を知る旅」を楽しんでみてはどうでしょうか?
▼7T+
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