我が家には、3歳と5歳の子ども達がいます。
平日朝は家族のお弁当・朝食づくりに始まり、ドタバタと幼稚園に送り届けたら仕事スタート。お昼は手軽に作れるものをかきこみ、すぐにまたパソコンに向かいます。15時頃、子ども達が帰宅したら、おやつを食べながら談笑し、遊び、夜ごはん、お風呂、寝かしつけ、ふたたび仕事と続きます。
あっという間に過ぎる毎日の中で、家庭や仕事の役割から解き放たれ、素に戻れる時間をつくれたら。
そんな自分時間づくりのきっかけは、月に一度の美容室でした。
美容室に行くことすら難しかったあの頃
育児が始まった頃、私にとって美容室に行くことは大きなハードルでした。
ほぼ3時間おきの授乳。子供の世話を夫に任せることへの背徳感。自分の体調。
色々なことを考えるうちに、「伸びた髪の毛は結べばいいや!誰かに会う予定もないし。」と足は遠のき、半年以上行かぬまま過ごした日々もありました。
そんな中、子育てに少しの余裕が生まれた昨年の夏。思い切ってバッサリ髪をショートカットにしました。
「ヘアスタイルをきれいに保つためには、1ヶ月に1回くらいは切りたくなるかも」
そう美容師さんに念押しされましたが、それでも大丈夫だと思えるくらい、周りに頼ることや、自分の時間を作る方法を、数年かけて少しずつ覚えていったように思います。
その結果、1ヶ月に1度美容室に行くようになり、それがとても大切な自分時間になったのです。今回は、そんな月に一度の休日をご紹介します。
月に一度の自分時間
【10:00 外出準備】
自分だけの外出は、準備の段階から普段とは大きく違います。
ひとつは服装。普段は、いつでも公園で遊べるように、もっぱらパンツにスニーカーの私ですが、美容室に行く日はだいたいワンピースを選びます。
ふたつ目は手荷物です。普段は、子ども達の着替え、ゴミ袋、お菓子、雨具、3人分の水筒をリュックに詰めるのが標準装備。ところが、ひとりの休日だと写真の通り、財布、ハンカチ、コロンをカバンに入れて、スマホを持ったら準備完了です。
美容室の予約は決まって11時。お昼もまたいで出かけたいので、これがベストなタイミングです。
家族が食べられるよう、カレーやミートソースを前の日に作っておくこともしていましたが、最近では夫も慣れてきて「子ども達と外食するから何も準備しなくていいよ」と言って、外食先をウキウキ探しながら楽しんでいるようです。
【12:00 ランチは自分の食べたいものに正直に】
京都には、お洒落なカフェや喫茶店が沢山あります。どこでランチしようか、雑誌を入念にチェックしながら悩むものの、いつも決まって足が向くのは馴染みのベトナム料理屋さん。実は夫も子ども達もベトナム料理が苦手なので、家族では絶対に入らないお店です。
前菜は、パクチーたっぷりの生春巻きと揚げ春巻き。蓮の茎のサラダはナンプラーがたっぷり使われ、本場の味を感じます。
メインはシンプルな鶏のフォー。急いで食べる必要もなく、好きなものを自分のペースで食べられるのは、本当に豊かな時間です。
毎月訪れるので、店員さんとも顔なじみに。自分が心地よいと思える居場所が街の中にあることは、日常に安心感を与えてくれますね。
【13:00 ショッピングタイム。お土産は、季節の花とお菓子】
お腹いっぱいになったら、束の間のショッピングを楽しみます。買うものは毎回決まっていて、季節のお花と子ども達のおやつです。
この日は、ちょうど中秋の名月の直前ということで、花屋の店先にはお月見用の花材が並んでいました。丸くて黄色い花はイエローマムという菊の仲間。後ろに見えるワレモコウも秋らしく、お月見をテーマにつくられたブーケを買って帰りました。
そして、忘れてはならないのが子ども達のおやつです。こちらもお月見にちなんだ和菓子を買って家路を急ぎます。
【14:00 帰宅。花を生け、おやつタイム♪】
帰宅すると、「お土産は~?」と駆け寄ってくる元気な子ども達。賑やかな日常が一気に舞い戻る瞬間です。
急いで花を生け、早速おやつタイムです。
今回は、京都の老舗和菓子店「仙太郎」で、月見だんごと月うさぎを買いました。
月見だんごの白くてまるい団子部分は月を、餡の部分は夜空や雲に見立てているのだそう。
「お昼は何食べた?」「何して遊んだの?」「今日はお月さま見えるかな?」
子ども達との会話を楽しみながら、幸せのメーターがぐんぐん上がっていくのを感じます。
日常を潤す自分時間を大切に
子育て4年目にして手にした自分のための時間。
本当はもっと早くこうした時間を持っても良かったのでしょう。しかし、当時の私には、その柔軟さも、心の余裕もありませんでした。
自分の機嫌は自分でとる。月に一度の自分時間は、幸せの自給自足ができるとても大切なものだったのです。
子育てや仕事で忙しい方は、思い切って自分時間をつくってみるのもおすすめです。
そうした時間で生まれる心と身体の余白によって、忙しい毎日にちりばめられた沢山の幸せに気づくことができるのですから。