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ママが『まま』でいるために

株式会社インオーダー 佐藤知佳さん

こんにちは、kirarioインテリアの三浦です。
皆さんは仕事と子育てについてどのように考えておられますか?
仕事と子育てのペース配分や心の持ち方など、100人いれば100通りのスタイルがあるのではないでしょうか。
私はまだ家庭を持っていませんが、いつか結婚して子どもが生まれたら、仕事も夢中で頑張りたいし、笑顔の絶えない明るい家庭を築きたいなとおぼろげに考えています。
でも、周りに子育てと仕事を両立している人がまだ少なく、自分の中にはっきりとしたイメージが出来ていないのが現実。
世の中のママは、どうやって仕事と子育てを両立しているんだろう…?という疑問がずっと自分の中にありました。
そこで、"自分らしく"仕事と子育てを両立されている先輩ママにお話を伺い、記事にすることに!
この企画をきっかけに、育児と仕事の両立に悩んでいる方や両立のイメージが持てない方に寄り添うことができれば嬉しいです。



今回インタビューさせていただいたのは、株式会社インオーダーの佐藤知佳さんです。
株式会社インオーダーは、京都・大阪・東京・埼玉にオフィスを構え、主に採用支援を行っている企業。
蓄積された「データ」と「知見」を重ね、今世の中に存在しない新たな「採用手法」を実現するオリジナルプロダクトの開発や様々なプロジェクトを多角的に進め、新しい時代の就活スタンダードの創出に挑戦され続けています!
佐藤さんは2005年に株式会社インオーダーに新卒入社され、リクルーティングプランナーとしてキャリアをスタート。キャリアカウンセラー(米国cce inc.認定GCDF-japan)の有資格者。
2度の産休・育休を経て昨年まで時短勤務をされており、今年からフルタイムでの勤務を再開。
現在は、広報・コーポレートスタッフとして社内の全メンバーや代表と日々やり取りをされながら、サスティナブルに働ける環境づくりに注力されています。


(画像右:株式会社インオーダー 代表取締役 松岡章介さん)

プライベートでは、二児の母の佐藤さん。
実は育児休暇明けに待機児童問題に直面され、社内メンバーと議論のうえ、計2年4カ月間、お子さんを連れての出社を実現されているんです。
そんな佐藤さんに当時のお話や、仕事と子育てを両立するための秘訣などをお伺いしました。
ママでありながらも、自分らしくいるためには…?
子育て真っ最中の方も、子育てがひと段落した方も、いつか子どもが欲しいなと考えておられる方も、仕事や子育て、生き方に対するヒントが見つかるかもしれません。 是非ご覧ください!

社内初!お子さんを連れての出社

(株式会社インオーダーの佐藤さんにお子様を連れて出社されていた頃のお話をお伺いしました。)

―― どのような経緯でお子さまを連れて出社されることになったんですか?
「1人目の産休の時に、今までずっと走ってきた中で急にパッとお休みに入るので、何かできることは無いかなって、キャリアカウンセラー(米国cce inc.認定GCDF-japan)の資格を取ろうと思ったんです。大きいお腹を抱えながら講習を受け、筆記と実技の試験を受けて、なんとか合格!復帰後に資格を生かしていけたらなって準備をしてたんですよね。でも、いざ復帰しようと思ったら、待機児童が多くて自分の生活圏内に預けられる保育園が無かったんです。育児休暇を延長させてもらうか、落ち着くまで一旦退社させてもらうか悩んでいました。」



「『働き続けたいと思ってるけど、子どもを預けられず復帰が難しい状況です。』と当時の代表に伝えました。そうすると開口一番『だったら会社に連れてきたら?』って言ってくれたんです。それを聞いたときは、お客さまからたくさん電話がかかってくるなか、1歳に満たない子どもを会社に連れてきてギャーギャー泣きわめいてたら、クレームなるんじゃないかと思いました。でも代表から『昔は仕事をしながら子どもをおぶって、地域の人と一緒に育てたりしたものだった。大人だって小さい頃は泣いて周りに迷惑かけてきたんだから、当たり前だよ』って言ってもらい、その時に、自分も子供の頃、休みの日に父親の会社に連れて行ってもらったり、学校終わりに母親が働いてた事務所に寄って、そこで働いてる人達からお菓子をもらったりした記憶を思い出しました。
そこから、どうやったら実現できるのか考えるようになって、会社のメンバーと議論をして、社内にキッズスペースを設けて子どもを連れて出社させてもうらうことになったんです。」





―― キッズスペースはどんな場所だったんですか?
「社内のメンバーが一緒に作ってくれました。カラフルなセーフティマットをひいて、周りに柵を設けて、そこに家から持ってきたおもちゃやポータブルDVDプレイヤーを設置しました。初めて娘をキッズスペースに入れたとき、はしゃいでとても喜んだ姿が印象に残ってます。
社内のメンバーが『子どもがいる時はシュレッダーは絶対使わない』『デスクの上にハサミは置かない』など皆で話し合ってルールを決めてくれていたのが、すごく嬉しく、ありがったです。」





「人に迷惑をかけたらいけない。私の責任で娘を連れてくるし、私が娘をちゃんと見ないといけないって思って気を張って始めたんですけど、仕事をしながら子どもを見るってやっぱり大変でした。あまりに泣くので、抱っこしてビルの周りをぐるぐる回って寝かしつけたこともありました。そんな中、少しずつ周りも子供がいる環境に慣れてくれて、目をかけてくれたり、いたずらしてたら駄目よってちゃんとしかってくれたりするのを見て、『子育てって一人でやるものじゃないんだ』って今まで気を張ってた部分が少し楽になりました。自分だけで子育てしてるんじゃなくて、ありがたいことに周りにも育ててもらってるっていうのが実感できた期間でしたね。」


(↑祇園祭の為に浴衣を着て出社された娘さん
↓仕事風景を見て、電話をする真似をしている娘さん)


―― どのくらいの期間キッズスペースを利用されていたんですか?
「長女と次女それぞれが保育園に入れるまでの間、計2年4カ月間キッズスペースに連れてきていました。
最初は子どもとどう関わっていいかわからないって言ってた人も、最後はだっこしてくれるようになったりとか。キッズスペースがあったことで、自分の中に変化があったとか、子どもと関わることのイメージが持てたって言ってくれる人がいたのもありがたかったですね。
最終的に心配していたクレームは1件も出ず、『今日は泣き声聞こえへんけど、元気にしてるんか?』って言ってくださったり、働く女性がいるので参考にさせてほしいって話を聞きに来てくださるお客さまもいらっしゃったり!」







「娘2人、それぞれの最後の日には、会社の皆が卒業証書と、段ボールに入って遊んでる姿とかいたずらをしてる姿を撮りためた写真をDVDに焼いてプレゼントしてくれて、すごく嬉しかったです。」





「代表がOKと言っても、メンバーがNOと言えばNOだと思うんです。ちゃんと皆で合意形成をとって、どういう形がいいのか議論することが大切だなと思ってて。今回は、皆さんが協力してくれて、形にできたことで、私も働き続けることができたんですよね。これから、子育て以外にも病気や介護とか他にもいろいろな状況が出てくると思うんです。そんな時、会社の状況によっては受け入れられないこともあるかもしれないけど、働き続けたいという人がいたら、それがどうやったら出来るか一緒に考えて、形づくっていける状態にできるよう、自分も頑張っていきたいなと思ってます!」

きっかけは、当時の代表からの提案でしたが、それを佐藤さんと社内のメンバー皆さんで、どうすれば実現できるか話し合い、行動されたことでキッズスペースが実現されたんですね。
全ての状況に対応が出来るとは限りませんが、皆が働き続けられる環境を会社一丸となって、作っていかれる体制がとても素敵ですよね。
1人で抱え込まず、周りに相談をしてみることで、開ける道もあるのかもしれません。

仕事と子育て。両立する秘訣とは?

(仕事と子育ての両立に葛藤されながらも、仕事と真剣に向き合っている佐藤さん)



―― 子育てと仕事を両立するうえで、どんな葛藤がありましたか?
「やらなきゃいけないこととやりたいことでごちゃごちゃになってしまっていたのが葛藤でした。
子どもを初めて育てるって、未知の状態のチャレンジなので、本を読んでその通りになってなかったらどうしようって思っちゃったり、栄養のあるご飯を作らなきゃとか家はきちんと片付けなきゃと思ったり、すごく気を張ってた時期がありました。その状態のまま2人目が生まれて、ワンオペ状態であたふた。自分のことを後回しにして、体調を崩してしまうなんてこともありました。
それまでにも、周りはアラートを出してくれてたんです。遠方に住む両親も何かあれば手伝いに行くよって言ってくれたり、仕事でもいっぱいいっぱいの時はちゃんと皆助けてくれるから大丈夫だよって声をかけてもらったり。でも、そんなアラートにも気付かないくらい、やらなきゃ!ってなってしまってたんですよね。」

(2005年に新卒入社され、現在では新しいメンバーに仕事を教えていく立場となった佐藤さん)



―― その葛藤をどのように乗り越えられたんですか?
「やーめたっ」て思えたことをきっかけに、気持ちが楽になりました。
特に家事は出来てもないのに、"○○しなきゃいけない"って勝手に思い込んで。
無理して体壊すくらいならやめたらいいじゃんって。
自分よりももっと頑張ってる人はたくさんいるし、効率よく上手にできてる人もいるけど、私ってそんなマルチタスクじゃないでしょ!疲れた時は『やーめた』でいい。 そのやめた代わりに、これならできるなってことを少しやるっ!ていう風にしたら、自分の心の中がすっきりして、気持ちがずいぶん楽になりました。
1個辞めたら、1個入る余裕ができるでしょっていう感じですかね。」

(最近2人目の育児休暇から復帰された中村さんとお話されている佐藤さん。働くママ同士、子育てに関するお話もされるそうです。)

「仕事終わりに駅を降りて、お迎えの自転車に乗る前に自分に問いかけてました。
今から子どもをお迎えに行く、ご飯を作る、宿題を見て提出物のチェックをして明日の準備をする、お風呂に入れる、読み聞かせする、寝かしつける、家の片づけをする……いろんなものが待ってる中で『あんた、こっから子どもと向き合う余裕はありますか?』って。
自分に問いかけて、「今日は疲れてます」ってなった時には、近くの自販機でオロナミンCを買って飲んで、『よし!行くぞ!』って気合を入れる日々を過ごしてましたね(笑)。
でも今は、今日は疲れてるからやーめたって、『今日はお母さんは宅配にお願いしようと思います!』って宣言して、その代わりに家の片づけや子どもの話を聞くことに時間に使って、気を抜くポイントを作ることを大事にしてます。」

自分の理想像と現実のギャップがあり、頑張っているはずなのに、自分を認められない時もありますよね。
そんな時は、佐藤さんのように等身大の自分をしっかりと受け止めて、たくさんのやるべきことの中から、本当にやりたいこと・やるべきことを取捨選択すると、少し気持ちが軽くなるかもしれません。
疲れたときはやーめた!でいいんです。たまには自分を甘やかすことも必要。

仕事とプライベートはリンクするもの



―― 子育てをする前と後でご自身の中で変わったことはありますか?
「子どもが生まれてからの方が、仕事で学んだことや価値感が、子育てや家庭にリンクするようになりました。
私は、社会に出て学んだことは子どもにも伝えるようにしてるんです。
会社でミスがあった時は、いち早く報告したり、プロセスを確認することが大事ですよね。それを子どもたちに伝えたら、テストが帰ってきたら悪い点数から先に見せてくるんですよ(笑)100点やったらOKってハイタッチ!でも間違ったところは何で間違えたのかを確認することが大事なんだよって伝えてます。」



「逆に子育てで学んだことが、仕事に活きることもあります。
子どもが勉強でわからないことが出てきた時、子どもが知ってる言葉や表現で伝えないと理解してくれないんですよね。どうやったら伝わるんやろって考えたら、その子の生活の範囲内に当てはめて話をすることが大事大事だなって。
1/4を説明するときも、『まあるいホールのケーキを私たち家族4人で仲良く食べるにはケーキを切り分けるよね。その1個が1/4だよ。』って伝えると子どもがハッとした顔をするんです。
ああ、そうよな!相手に話を理解してもらおうと思ったら、相手の頭の中にイメージが映像として浮かぶことが大事なんやって気付いて。
仕事でも人に話をする時にどういう話し方をすれば、頭の中にイメージを持ってもらえるかって、すごく意識をするようになりました。」



「この間、社内のビジネスコンペでプレゼンをする準備の際に、練習してるところを子どもに聞いててもらったんです。分かりにくいとこある?って子どもに聞きながら、子どもでも理解できるような言葉で言い換えてみたり。そのおかげもあってか、コンテストで優勝することができました!だんだん仕事とプライベートという垣根が無くってきた感じがしますね。」

”仕事のオンオフを切り替える”という言葉をよく耳にしますが、仕事もプライベートも自分の生活の一部。
佐藤さんのように、双方で得たものを双方に還元していくことが、仕事とプライベート、どちらも充実させることに繋がるのかもしれません。

家族とは何でも話せるオープンな関係性

(家だけでなく、会社でも代表やメンバーと何でもオープンにお話をされている佐藤さん)



―― お仕事で忙しいこともあると思いますが、ご家族とのコミュニケーションで大切にしていることはありますか?
「話し合いをたくさんすることですかね。
例えば子どもたちが人気のゲーム機が欲しいって言った時は、何でこれが欲しいのかを伝えてもらって、お母さんとお父さんの心配事もちゃんと伝えてます。
その心配を解消するにはどういうルールにする?って子どもたち自身でルールを考えてもらって、お互い納得できるルームが決められたら、よし!買おうか!となったり。
ほかにも旅行に行くときは、旅行雑誌を広げて、どんなルートで回るのかを一緒に考えたりもしますね。」



「あとは、言いにくいことも勇気を持ってちゃんと話ができる関係で居たいよねって子ども達と話してますね。
子ども達ってキャンバスが真っ白だから、親の真似をして学んでいくんですよね。
自分は真似されて大丈夫かっていうのは、いつも自分に問うてて、正しいことと間違っていることを何で選ぶのかっていう判断軸をつけていきたいなって思ってます。
でも子どもたちにも判断する力を付けて欲しい。『お母さんだって間違うこともあるよ。もしお母さんが叱って、違うと思った時は、何が違うと思ったか言ってね』って伝えてます。」


いかがでしたか?
代表の後押しとメンバーの協力を得て、お子さんを連れての出社を実現された佐藤さん。
お話を伺っていて特に印象的だったのは、「仕事とプライベートの垣根が無くなってきた」とおっしゃっていたことです。
仕事とプライベートを分けて考えず、価値観や考え方をリンクさせることが、いつでも自分らしくいる一つののきっかけになるのかもしれませんね。

▼株式会社インオーダー
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