スマホやパソコン、テレビなど、日常に溢れるデジタルデバイスの数々。仕事で欠かせないもの以外にも、時間があればスマホを眺めたり、パソコンで目的なくネットサーフィンしたり……。そんな習慣の積み重ねからか、寝つきの悪さや、目の疲れ、頭痛に悩むことが多くなりました。そこで、生活を見直す第一歩として始めたのが、デジタルデトックスです。
デジタルデトックスというのは、デジタルデバイスと距離を置く取り組みのこと。今回は、その方法と、それをしたことで感じた心の変化についてのお話です。
布一枚のお手軽マジック
リビングの中で、視覚的に大きな存在感を持つテレビ。例え電源を付けていなくても、大きなスクリーンが視界に入るだけで、圧迫感を感じていました。いっそ処分してしまいたいのが本音ですが、家族の反対意見があり、それはできずにいます。そこで思いついたのが、テレビに大きな布をかけること。それだけ?と思うかもしれませんが、視覚から大きなスクリーンが消えるだけで圧迫感は薄れ、むしろお気に入りの布が常に見えているので気分が上がり一石二鳥。テレビのようにその場から動かせないものは、布などで隠してしまうだけで、ストレスを軽減することができます。
理想の夜時間を手に入れる、小さな工夫
夜はなるべく早く眠りについて、朝はスッキリ目覚める。これが私にとっての理想的な夜の過ごし方です。しかし実際は、枕元に置いたスマホをついつい見てしまい寝付けなくなったり、仕事の連絡の通知が鳴る度に確認してしまったり……。
分かっていても、やめられない。そういう依存度の高い習慣から脱却したい時には、物理的に距離をとるのが一番です。
そこで、今まで枕元で充電していたスマホを、手の届かない位置で充電するように変えてみました。単純なことですが、明らかに寝つきは良くなりましたし、夜中に起きてしまうことも格段に減りました。
また、朝起きるときは携帯のアラーム機能を使っていましたが、それもやめました。目覚まし時計を使うだけで、朝起きてすぐ携帯を見る習慣がなくなり、気持ち良く一日をスタートすることができています。
日記に綴る、ありのままの日常
寝る前には、日記をつけるようにしています。子ども達の成長や何気ない日々を、きちんと残しておきたいと思い、日記をつけ始めて約1年。幼稚園登園初日の様子や、子どもならではのかわいい言い間違いの記録など、本当に何気ない日常を、イラストと共に綴っています。
誰に見せるわけでもない完全プライベートな日記帳は、自分が生きた証であり、宝物です。
寝る前の10分、1日を書き綴る習慣は、目の前の大切なものに気づかせてくれる欠かせない時間になっています。
手ぶら散歩で五感を開放する
手ぶらで散歩に行くのもおすすめです。普段は必ずスマホと財布を持ち歩いていますが、「手ぶらで」をルールにするだけで、目の前に広がる景色の解像度が上がり、いつもの風景が特別なものに見えてきます。
これからの季節、冬の凛とした空気は、更に五感を研ぎ澄ませてくれます。いつもより20分早く起きてウォーキングする。リモートワークの合間に少し外に出てみる。休日の昼間に散歩してみる。子どもと一緒に、童心になって自然を感じてみる。ライフスタイルに合ったやり方で、手軽に自然に触れられる散歩は、お気に入りのデジタルデトックス方法のひとつです。
自分軸を取り戻して、心に余白と閃きを
SNSなどで誰かの日常がすぐに見られるこの時代では、何をする時にも「他人軸」がデフォルトになりがちです。
そうではなくて、本当に大切なのは、純度の高い自分自身の感覚なはず。日々の暮らしを見つめて日記に書き留めたり、散歩で目の前の景色を味わったり、デジタルデトックスをすることで他人軸から解放され、自分の感覚や声を一番に感じられるようになりました。
日々健やかに、朗らかに過ごすために大切な自分軸。デジタルな世界との距離感を見直すことは、自分の人生において大切なものを思い出させてくれるかもしれません。