新年恒例の“今年の目標”をたてることが、昔から苦手でした。
健康に過ごせればそれでいい。目の前の事を全力で頑張るから、改まって目標なんて必要ない。そう思って過ごしてきた数年間。
2023年もその気持ちは変わらないだろう、そう思っていました。
子どもたちの背中から学ぶこと
その考えは、子ども達と過ごした冬休みの数週間で、ガラッと変わりました。
昨年12月半ばから始まった子ども達の冬休み。それからほぼ毎日、「朝食→公園→昼食→公園→おやつ→公園」という具合に、近所のあらゆる公園を巡る日々です。
少し前までは、滑り台もブランコも「お母さんと一緒に!」と言っていた息子も、私ではなくお姉ちゃんの背中を一生懸命追いかけて、楽しそうに遊ぶようになりました。
時には、いつもより少し高い所からジャンプしたり、なかなか登れない壁に何度もよじ登ろうとしたり、果敢な姿も。
「転ばないようにね」「こうした方がいいよ」
私は、喉まで出かけた言葉と、反射的に出てしまう手を、ぐっとこらえて見守ります。
結果は、意外とすんなり上手くいったり、想像通り失敗して泣いたり。どちらにせよ、トライ&エラーの末、どんどん成功体験を積み重ねていく彼らの目は、自信と楽しさに満ち溢れていました。
まさに、アクセル全開!いろんな事に挑戦する彼らの姿に、すごいな、成長したなと微笑ましく思うその一方で、自分の頭の中がブレーキだらけだということに気づいたのです。
育児で染みついた、守りの姿勢
子ども達がよちよち歩きだった頃、手を繋いで安全な方へ導き、常に転んだ時の心構えをして、手取り足取り過ごしてきました。
「万が一、何かあった時のために」そう思って予防線をはりながら行動することがいつしかクセとなり、身体と心に染みついていったのでしょう。
今となっては、私が手を引かずとも、彼らはぐんぐん進んでいきます。成長する子ども達に対して、私は守りの姿勢がなかなか抜けず、安全な方へ、無理の無い方ばかり選んでいることに、自分でもハッとしました。
挑戦の先に、失敗があったとしても
子ども達には「失敗しても大丈夫。どんどん挑戦するといい」と伝えているくせに、自分はどうして安全な方しか選べないのだろう……。
きっと、失敗が怖いのだと思います。そうした苦い体験も、成長の種であることを知っているはずなのに……。
守りの姿勢に入る時期も、長い人生の中では必要でしょう。でも、私にとってのその時期は、たった今満たされて、次のステップに進むべき時がやってきたのだと思います。
それは、西洋占星術において土の時代から風の時代へ変わったように、私にとって、既存の価値観を拭う勇気が試されるときなのかもしれません。
子どもと共に、成長していきたい
去年の夏休みにつくった万華鏡を久々に見て、「もっと自分好みにしたい」と、お年玉でビーズやスパンコールを買い、中身を入れ替えた娘。
「うん、やっぱりこっちの方が良い!前よりも、ずっと良い」
そう言いながらキラキラした光の世界を覗き込む娘をみて、変わっていくことをもっと楽しまねばと、改めて思いました。
ノートを広げて目標を書いていたら、「なになに?」と子ども達が寄ってきました。
「わたしはピアノが上手になりたい!」「僕は僕のままでいる!」と言う彼らと一緒に、いくつかの目標を書き留めたら、なんだかわくわくしてきました。
「目標を決めるの、楽しいね!」
そう思えたのは、本当に何年ぶりのことでしょう。
「目標」は、目指すゴールでありながら、一歩踏み出そうとする背中を押す追い風のよう。歩みを進める先に何があるのか。
未来にわくわくしながら、今年も1日1日を大切に暮らしていきたいです。
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