こんにちわ。
kirarioインテリア、スタッフの渡部です。
今回は、”アナログに触れる”というテーマのもと、
ある媒体を通して、その懐かしい感覚に触れてみたいと思います。
帰省の折、実家で発見したフィルム一眼レフカメラ。
母に出自を確認してみると、若かりし頃の父が購入し、ほぼ使用せずにタンスの中で眠っていたとのこと。
このまま眠らしておくのが勿体無く思え、引き取らせて頂きました。
早速、フィルムを購入し、試し撮りを行い、現像をする段階に。
どうせやるなら、現像も自身でやろうと思い立ち、手順等をサポートしてくれる所がないかと探してみると。。。
こんな素敵なところがあったんです。
京都は三条商店街内にある、"Talbot"さん。
ゲストハウス、暗室、BARの顔を持つハイブリットなスペース。
ここで現像の初体験をさせて頂きました。
色んな薬剤が並ぶ光景は、さながら理科の実験室。
なんとなく怖かった実験室の記憶が思い起こされ、若干、緊張が走ります。
まずはフィルムを左下にある白い車輪に巻き付けていきます。
フィルムは光が大の苦手。
一度、感光してしまうと、撮影した内容はすべて真っ白に。。。
その為、車輪にフィルムを巻き付け、薬剤に浸す黒容器に入れる作業は、こちらの布(ダークバッグ)の中で手の感覚のみを頼りに行います。
手から得る情報のみでこの作業を行ったのですが、中々うまくフィルムを巻き付けることが出来できませんでした。
普段、いかに視覚を頼りにし、空間を認識しているかが、身に染みて分かります。
苦戦しつつ、なんとかフィルムを黒容器に収めることに成功。
次は、薬剤を投入していきます。
フィルムにまんべんなく薬剤が染み渡るように撹拌を行います。
主な流れはこのような感じ。
現像液 → 撹拌 → 停止液 → 撹拌 → 定着液 → 撹拌 → 水洗促進剤 → 撹拌 → 水洗
それぞれの液体の役割は専門的すぎて、ちんぷんかんぷんでしたが、フィルムに色んな薬剤浸し、撹拌させ、像を浮かび上がらせるという仕組みのようです。
水洗いした後、洗濯物の如く、フィルムを干します。
この時点で、うっすら像は浮かび上がっているのが確認できます。
仕上がりが実に楽しみなところ。
ドライヤーにて更に水分を飛ばし。
6枚区切りでフィルムを切り取り、専用のカバーに挿入すれば、、、、
立派なネガフィルムの完成です。
ここまで約1時間30分。
慣れてくれば1時間程出来る作業とのことです。
今回、サポート頂いたスタッフのケイタさんにお話を伺うと
各薬剤に浸す容器の形状、温度、撹拌する時間、車輪へのフィルムの巻き付け方など、些細な現像環境の変化で仕上がりは驚くほど変わるとのこと。
私は、そのお話を聞いて、焼き上がるまでどのような作品が出来るか分からない陶芸に近い印象を持ちました。
人為的・意図的なものを超えたところから出る結果が、個性や味といわれるものとなる。
アナログの良さの一つは、そこにあるのではないでしょうか。
当店に並ぶ多くの商品もそれぞれ個性があります。
その一つ一つを体感し、皆様に上手にお伝え出来ればと思います。
▼ Talbot
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