キラリオインテリアの山岡です。
今回のキラリオマガジンでは、本物を知る京都人のためのフリーマガジン「ハンケイ500m」を出版されている株式会社union.a(ユニオン・エー)様をご紹介させていただきます。
独創的な視点とユニークな企画の源泉を探っていきたいと思います!
是非ご覧ください♪
「ハンケイ500m」は、京都にある市バス停留所から”半径500m”の地域を取材したフリーマガジンです。
「京都には本物志向の人が多く、その人たちを満足させるためには必ず良い職人さんがそこには存在するはず」という仮説の元、その「職人さん」たちの仕事ぶりや独自の哲学・こだわりなどを、これもまた独自の視点から徹底的に取材し、自身の目で見て耳で聞いた情報を発信されています。
これまで、日本タウン誌・フリーペーパー大賞2015ライフスタイル部門最優秀賞や2016グルメ部門優秀賞、京都府アントプレナー京都府知事賞優秀賞などなど、多数の賞を受賞されているありそうでなかった唯一無二の媒体なんです。
今回お話を聞かせていただいたのは、「ハンケイ500m」の編集長であり株式会社ユニオン・エーの代表取締役である円城新子さん。
円城さんは、京都生まれの京都育ち。
学生の頃から出版業界志望だったそうで、卒業後は出版社に就職をされます。
その中で感じたことが、「ハンケイ500m」の発行につながるのです。
一つは、使いまわしの情報ではなく自分自身の足で稼いだ生きた情報を読者に届けられないのだろうか・・・というもの。
情報誌では、毎月の発行に向けて特集やコンテンツが組まれます。例えば、秋には紅葉スポット特集!や、その周辺のオススメグルメ等…。それはときに安易に、例年通り決定されることもあります。
そこに載せられる情報は目新しい情報とは程遠いもので、以前発信したものを編集して記事にすることもあれば、ネットに公開されているオススメグルメからピックアップして、紙面を作ることもしばしば。
「私は、これで自信をもって読者にオススメできているのだろうか・・・。自分自身がリサーチしたものを発信することはできないのだろうか・・・。」そんな想いを、抱くようになりました。
そして、二つ目はフリーマガジンの可能性について。
フリーマガジンとは、雑誌の販売収入はなく、広告収入のみ。無料配布される媒体を言います。
そこに、円城さんは疑問をもちます。
「こんな広告読まれているのだろうか?」興味深い広告を作り、それ自体が読み物となる雑誌が作れないだろうか。それが100%広告であるフリーマガジンの義務ではないか。
クーポンなどの価格訴求中心の広告掲載が、フリーマガジンの定説です。
それと差別化し、読者に読み飛ばされない広告ページをつくるため、文化コラムや、クライアントとタッグを組んで制作する独自のコンテンツ、他誌にないエンターテイメントを掲載したい。
そんな自分自身の信念に従い、円城さんは独立を決意します。
そうして出来上がったのが「ハンケイ500m」。
毎回バス停を拠点に500mの範囲で周辺の地域に赴き、その地域の職人さんを独自の視点で徹底的にリサーチ、取材を行います。
円城さんが感じた疑問を解消することで、他の媒体とは一線を画したフリーマガジンができあがることになるのです。
とは言え、新しく発行されるフリーマガジンに進んで広告を載せようと思う企業やお店がそんなにあるものなのでしょうか?さぞかし初めの営業活動は苦労されたことでしょう・・・。そんな疑問を投げかけてみると、答えは意外なものでした。
「ハンケイ500m」の初版発行は2011年5月10日。同年の3月から企画書片手に掲載企業やお店に赴くも、3月の終わりにはすべてのページが決まってしまったというのです!
全くの初出版なのでサンプル媒体も何もない中、なぜそんなに共感を得て広告費を捻出してくれる企業やお店がたくさんあったのか・・・。
それは、「ハンケイ500m」の企画力によるものに他なりません。
「ハンケイ500m」の紙面作りは、企画からスタートします。
例えば、今日本酒がブームなので日本酒を取り上げたページを作りたい!酒の肴(さかな)をあてがうのではなく、スイーツと合わせて提案するのが面白いのではないか?!そんな企画が生まれたら、では、どの企業に声をかけようか・・・と選定します。
ここがいい!という企業があれば、アポをとって企画や趣旨を説明。多くの企業やお店がその企画に魅力を感じ、掲載に至ったというわけなんです。
「ハンケイ500m」の魅力は、企画・取材・リサーチの3点だと、円城さんは自信をもって言い切ります。
企画・取材は前述のとおりですが、それは日々のリサーチが根底にあるからできるもの。
日々スタッフはいろいろな場所に出向き、いろいろな人と出会い、素敵だな、面白いな、と思うものを見つけては情報として蓄積させていきます。それらの無数の引出しこそが企画の源泉なのです。
そして、その企画は人がいいと言ったものに乗っかたのではなく自分の中から湧き出たものなのでリアリティがあります。だから、人に語る時も熱を持ち、語られた人やそれを読む人をも熱くしてしまうのでしょう。
その企画の面白さや取材の奥深さから端を発し、さまざまな新たな取り組みも生まれています。
そのひとつが、「サウンド版 ハンケイ500m」。
「ハンケイ500m」の本誌では載せきれなかった取材時のこぼれ話や熱い想いをラジオでお届けするというもの。(FM94.9、AM1143にて毎週土曜日17:00〜18:00 OnAir中)
※円城さんがメインパーソナリティとして出演されています。
他にも派生したものが、「おっちゃんとおばちゃん」の発行です。
「おっちゃんとおばちゃん」は、新卒・第二新卒以上の中途採用に向けて発行されている求人誌です。
「ハンケイ500m」の取材で出会った、いわゆる「おっちゃんとおばちゃん」と言われる年代の方々。そんな年代の方がイキイキと、自身の仕事に誇りをもって取り組んでおられる姿を多々見てきて、感じたこと。
「そこで働く人々の将来像というのは、就活のひとつの切り口になるのでは?」
知名度や条件ではなく、年をとっても楽しく働ける職場や仕事を紹介することで、その企業の良さを知ってもらおうというものです。
他にも、「ハンケイ500m」のワンコーナーだったものをまとめて本として出版したり、様々な取り組みやビジネスに発展していっています。
それもひとえに、企画・取材・リサーチの強みが生きているがゆえの賜物と言えるのではないでしょうか。
円城さんのモットーは、自分にしかできないことをやるということ。
他の誰かがしていることは他の誰かに任せて、自分しか気づいていないような観点や素晴らしいものをこれからも届けていきたい。
まだまだやりたい企画や取り組みはたくさんある。忙しくてなかなか手が付けられないものも多々あるけれど、ひとつひとつ叶えて、形にしていきたい。そう語る円城さんの頭の中には、今も無数の企画に溢れているのでしょう。
これからのunion.a様の進化に目が離せません!
「ハンケイ500m」のバックナンバーはWEBから購読することもできますので、是非チェックしてみてくださいね♪
<株式式会社union.a (ユニオン・エー)>
〒606-8246 京都市左京区北白川西平井町22-2
電話番号:075-724-0410
https://union-a.co.jp/
<「ハンケイ500m」バックナンバー>
http://www.hankei500.com/backnumber/>
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